1月ぶりのご無沙汰です。遠藤@ジャカルタ.インドネシア です。
いつまで経っても終わらない選挙結果の集計は、もう放っておいて仕事は切り上げ…となりました。
今回は、この1ヶ月の仕事の経過と、選挙結果の今後の見通しについて報告して見たいと思います。
まず、日本の報道機関で色々と書かれたインドネシア総選挙ですが、日本の報道機関でまともに事実を報道していたのはNHKのみです。朝日新聞、日経新聞、TBSなどほとんどのマスコミが日本の皆さんが知らないのを良いコトに、いい加減な報道をしてくれました、そこで事実を振りかえりながら見てみましょう。
選挙は6月7日の朝7時から午後2時まで行われ、結果は即日に開票されました。インドネシアは広いので国内で3ッつの時間帯があり、パプアニューギニアからスマトラ島の西までには時差があります。現地時間で2時なったところから選挙は終了、開票作業となります。
集計の方法は3っつあります。1つはKPU (インドネシア総選挙委員会) が人の手で集計するモノ、2つ目は同じくKPU (インドネシア総選挙委員会) がインドネシア国内にある銀行のネットワークを利用して集計する速報システム。そして最後が、私が手伝っていたアメリカのNGOが中心となって行っていた非公式の集計速報システムです。
このアメリカのNGOが行っていたシステムはジャカルタにあるホテルの宴会場を借切ってパソコン100台を準備して各郡にある選挙管理委員会からのデータを入力し、大型のスクリーンに結果を映し出す…というものです。
このNGOは選挙の支援を世界各国でやってきたIFES(アイフェス=International Foundation for Election System)と言う団体です。こことオーストラリア選挙管理委員会が協力して選挙結果の集計を行い公表するワケですが、インドネシア政府は自分達のプライドもあってか(そんな協力はいらない…と言った感じ)これには全く参加せず、独自の集計を採用しました。
このIFESと言う団体が会場全体を取りまとめており、報道機関に対する開票情報の公開や、選挙結果をインドネシアの各郡にある選挙管理委員会4000箇所以上から収集する作業を行い、オーストラリア政府側がコンピュータを用いたデータの入力、集計と言った作業を分担しています。
一部の日本の報道機関では、「ここの運営母体は国連である。」と報じられましたが、これは事実無根、全くのいい加減な報道です。
さて日本は…と言いますと、100台のパソコン50台のFAX.をUNDP(国連開発援助)を通じて援助しているのですが、「顔が見えているのは私一人…」と言ったありさまで全く影が薄い感じです。
実は援助総額の半分以上を日本が担っているのですが全くそのような様子が見受けられずに残念なかぎりです。今後の日本の援助の方法について改めて考える必要を感じます。
さて、私はと言いますと…。選挙が始まるまでの準備の間、ソフトウェアのインストールや、ホームページの翻訳、ホテルの天井を這いまわってネットワークのケーブルの配線等てんやわんやでありました。この際にインドネシア人の同僚が天井から落ちて骨にヒビが入る怪我をしたり…で、それはもう大変な騒ぎでした。
選挙の当日になってもインドネシア語のホームページの作製は終わっておらず、それを追って翻訳している私の仕事も終わらず…。また開票結果を公表するための具体的な方法も決まっておらずと言った具合で、投票結果が集まって来るのが遅れたのに助けられる様な形でなんとかおっつけ完成し…と思っていると日本大使館の参事官様から、
「ホームページ上の結果が大変見難い!一体どうなっているンダ!!」
との有り難いお言葉を頂き、結果の提示方法を再考することになりました。
とは言ってもこのホームページは "インドネシア総選挙委員会(KPU)" の公式ウェブサイトですから、私の一存で勝手に変更するわけにも行きません。しかし総選挙委員会は全くこの公式ウェブサイトについては無頓着で、一人のウェブマスタ(責任者)をもあてがってはいないので、結局は変更する事が出来ず…と言ったワケで病むを得ず「裏のページ」を作製して、一部の方に秘密裏に公開していました。^^;
気が付かれた方はご連絡下さい。記念品を差し上げます!?
さて、その後、遅々として結果の集計は捗らず、この集計センタは6月21日をもって業務を終了、結果の収集も24日の午後に、78.9%まで集計して終了しました。
ホテルの宴会場を何部屋も1ヶ月以上借切るのは金額的にもバカになりません。NGOの活動ではこの辺りが限界でしょう。
この点についても日本のマスコミは「集計の打ち切りは異例の措置」と言う報道をしましたが、「前例も無いの異例とは…?」とちょっと首を傾げてしまいます。
しかもこの集計結果は「非公式のものであるので、実際の結果とは無関係である。」と言って総選挙委員会が釘を差しているので、「大勢の判別出来るこの辺りで切り上げるのが妥当…」との判断から集計を終了しました。
この時点で総選挙委員会の開票結果はおよそ50%の開票率。それから2週間経った今日でも57%です。政府側は威張ってるワリに結果が出てない始末です。
さて結果の方は…と言うと、メガワティ女史率いる闘争民主党が全議席数の28%を占めて第一党に。ハビビ現大統領のゴルカル党も20%の議席を獲得して健闘。イスラム系の民族覚醒党(PKB)及び、開発連合党(PPP)もそれぞれ8%づつの議席を獲得しました。
ただし、最近の世論では「女性の大統領はなじまない…」と言った風潮があり、今後どうなるのかさっぱり見えてこない様子です。
現在問題になっている集計の遅れの原因ですが、地方の選挙管理委員会が集計の方法について理解していない点が大きな問題です。中央から運営マニュアルが配布されているのですが、教育水準の理由等、様々な問題があって捗っていません。中には「なぜ選挙の結果を報告しなければならないのか?」と言った信じられない様な質問が出るところもあったりします。
投票による民主主義に至るまでには、ある程度の教育水準が必要なようです…
…と、長くなってしまいましたが、そんなこんなで、引き上げることになりました。私の仕事はNGO主催の集計センタの終了と共に華々しいクロージングで幕を閉じ、一応の成果も残せて十分満足です。
今回は短い期間でありましたが、実に多くの友人が出来、仕事の内容も忙しかったですが充実していました。今まで長く住んでいた他の国よりも、インドネシアが大好きになってしまった今日この頃です。
と言うワケで残務整理して、週末に帰国します。残り数日は、今まで休みがとれなかった分、色々と楽しめるといいなぁ…と思ってますがどうなるか?
では、また帰国前に最終報告が出来るかな…と思ってます。では〜
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